じみロード

Every little bit helps.

iDeCoセレクトプランへの切替手続

SBIのiDeCo口座運用プランをオリジナルプランからセレクトプランへ変更した。ステップやスケジュールがわかりにくいプラン切替手続だが、ここでは実際の手続を紹介する。

jimiroad.hatenablog.jp

前の記事に記載のとおり、運用プラン変更時の課題は一時的に運用資金が現金化され機会損失が発生することである。この課題の対処方法として、切替手続中は運用商品の評価額分を特定口座で運用することにしたため、その取引についても記載している。 

プラン変更届提出

変更届請求

連休最終日の5月5日にプラン変更届を請求した。プラン変更はSBI証券加入者さま向け各種申請・変更手続等のページから開始可能だが、手続自体は紙の届出書の提出が必要となる。

変更届到着

5月7日にプラン変更届が到着した。変更届には以下のような説明が記載されている。(一部抜粋)

  • 変更届は毎月5日〆
  • 締日の翌月中旬までにセレクトプランのIDおよびパスワードが発行される
  • 同翌月26日引き落とし分からセレクトプランで運用
  • 配分設定、スイッチングはID・パスワードが発行後に随時停止される
  • プラン変更に伴う運用商品の現金化はSBI証券の任意のタイミングで実施
  • 元本確保型商品へのスイッチングは変更届返送前に自分自身で実施する
  • 掛金配分の設定変更も必要

これによれば、次回締切の6月5日までに変更届を提出すれば、セレクトプランのID・パスワードは7月中旬に発行される。スイッチングはID・パスワード発行後に停止されるということなので7月初旬までに済ませておけばよいだろう。元本確保型商品へのスイッチングは変更届返送前に実施するように記載されてはいるが細かいことは気にしないことにする。

私の場合は、掛金拠出を年1回にしており次回拠出日は2022年1月となっているため、オリジナルプランでの掛金配分変更は不要である。

変更届投函

5月16日に変更届を投函。ID・パスワードの発行はしばらく先となるため、忘れないようにカレンダーに予定を設定しておいた。

特定口座へのスイッチング

売却指図

7月10日になり変更届投函時にカレンダーに設定したアラートが鳴った。そろそろセレクトプランのID・パスワードが発行され、スイッチングが停止される。スイッチングが停止される正確なタイミングがわからないため、運用商品はあらかじめ定期預金へ移し替えておく。それぞれの約定日は以下のようになっている。

iDeCoスイッチング受付一覧

iDeCoスイッチング指図(売却)

クロス買い注文

セレクトプランで運用が開始できるまでの期間の機会損失が生じないようにするため、 iDeCo売却と約定日が揃うようにして特定口座で買い建てておく。売却分の約定金額は事前に分からないため、7月9日時点の基準価額+2%で買い発注を出すことにした。7月9日のニューヨーク市場が1%強のプラスで終わっているため、続伸も考慮しておいた。事前の調査が不十分だったのだが、「農林中金<パートナーズ>長期厳選投資 おおぶね」は、SBI証券楽天証券では積立注文しか受け付けておらず、スポット買いができなかった。この分はやむを得ず「楽天・全米株式インデックス・ファンド」で代替することにしたが、これで、運用資金が現金化される期間もiDeCoの外側で運用を継続できることになる。また、おおぶねは毎月定期的に買い増しているため、このタイミングでその分も追加購入しておいた。

特定口座注文履歴

特定口座買い注文

ID・パスワード到着

セレクトプランのIDと初期パスワードのお知らせが7月18日に書留で到着した。さっそくログインをして、移管金と掛金の配分設定を「あおぞらDC定期」100%に変更した。オリジナルプランから資金が移動されたら改めて配分をする予定だが、ID・パスワードに同封のお知らせには、「本お知らせ到着後、移管金の入金完了までに、通常1~2カ月ほどお時間がかかります」と記載されているため、しばらく先になりそうだ。

セレクトプランへの切替

スイッチング受付停止

オリジナルプランでスイッチング(預け替え)の指示がいつまで可能なのかを確認をしておいた。ID・パスワードを受領した18日にはスイッチング可能だったのだが、7月20日時点では受付が停止されていた。ウェブサイトや受領資料には正確にいつ停止されるかの記載が見つからないが、セレクトプランのID・パスワード発行の数日後という運用になっているようだ。元本変動型商品の売却タイミングを自分自身で決定したい場合には、ID・パスワードの発行前までに指示を出しておく方が安全そうである。

運用資金の現金化

「あおぞらDC定期(1年)」の資金が売却され7月29日に待機資金に切り替わった。取引履歴を確認すると約定日が7月28日となっているため、7月27日に運用指図が行われたことになる。スイッチング指図の最終受付日が7月18日だったとして、最長で8営業日後が受渡日となっている運用商品が現金化されるスケジュールも考えると、資金がセレクトプランに移動するのは8月2週目あたりになるのだろうか。

セレクトプランへの資金移管

運用資金の移管処理が始まり、オリジナルプラン側の加入者サイトは利用できなくなった。8月2週目あたりではないかと勝手に予想していたのだが、実際には8月3週目の後半だった。まず、8月19日にオリジナルプランのIDが停止され加入者サイトへのログインができなくなった。セレクトプラン側の加入者サイトでは、8月20日に運用資金が待機資金として反映され、翌8月21日にはあらかじめ移管金の運用ファンドとして指定した「あおぞらDC定期(1年)」に資産残高がすべて振り替えられた。以上でSBI証券側での切替手続自体はすべて完了したことになる。

iDeCo運用の再開

購入指図

元本変動型商品での運用を再開するため8月22日に買い注文を出した。一時的に特定口座で運用していた資金をiDeCo運用に戻すための処理となる。クロス売りの約定金額は事前に分からないため、特定口座へスイッチした際と同様に8月22日時点の基準価額+2%で発注している。この注文には、「農林中金<パートナーズ>長期厳選投資 おおぶね」の定期買い増し分8万円と、別途特定口座で保有している「eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)」約50万円分も追加しておいた。日経平均の追加は、このタイミングで特定口座から非課税のiDeCo口座での運用に切り替えておくためである。なお、この投資信託は現時点で評価損が生じているため、わずかではあるが損出しもできることになっている。

iDeCoスイッチング指図(購入)

iDeCoスイッチング指図(購入)

クロス売り注文

セレクトプランでの約定日に一致するように、8月25日に特定口座で買い建てていた投資信託の売却を発注した。もともとはすべて売却をする予定だったのだが、「ニッセイ外国株式インデックスファンド」の含み益がやや大きく、課税されるのも癪なので、特定口座に約100万円分程残るように一部売却とした。頭の中では、全額を特定口座からiDeCo口座に戻したうえで、特定口座で「ニッセイ外国株式インデックスファンド」を100万円買い増したという整理である。また、購入指図の節で書いたように、別途保有していた「eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)」も売却をしている。

楽天証券特定口座売り注文

楽天証券特定口座売り注文

SBI証券特定口座売り注文

SBI証券特定口座売り注文

まとめ

セレクトプランでの運用も再開し、切替手続が無事に終了した。手続自体はシンプルではあるが、変更届の請求からiDeCoセレクトプランでの運用再開まで、切替手続に要した期間は4か月弱と、なかなか時間がかかる手続となった。

また、切替手続中にちょっとした資金のジャグリングをした結果、特定口座での譲渡益6,563円(課税額は1,333円)が生じており、これがプラン切替時のロスとなる。

少々手間のかかる作業で、別途損出し等をしなければ課税されることにはなるが、これにより手数料の有利なプランが利用できることを考えれば許容できるレベルのコストとと考えてよいのではないだろうか。この手続が無駄にならないようにiDeCo口座は積極的に運用するようにしたい。

切替手続の履歴

変更届請求 2021年5月5日
変更届到着 2021年5月7日
変更届投函 2021年5月16日
特定口座へのスイッチング 2021年7月10日
ID・パスワード到着 2021年7月18日
スイッチング受付停止 2021年7月20日
運用資金の現金化指図 2021年7月27日
運用資金の移管 2021年8月21日
iDeCo運用の再開 2021年8月27日