じみロード

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休眠口座を整理しました

三井住友銀行の未使用口座の一つを整理しました。この口座は、新卒入社した会社の給与振込口座として使用していたものです。もう15年は使用していないはずなので、休眠預金として没収される前に全額を引き出しました。

休眠預金は国に没収されます

休眠預金等活用法は、自民党を中心とした休眠預金活用推進議員連盟という連中が議員立法として提出、成立させ、2018年より施行されました。これにより一定期間入出金を行っていないというだけの理由で、預金者の口座残高は国が使用できることになりました。金融庁のウェブサイトにある法律の概要資料では、法律の背景を「預金等の性質に鑑みると、~休眠預金等を広く国民一般に還元すべき。」としています。この説明に論理的な整合性は無く、背景をまったく説明できていません。休眠預金を銀行の利益として計上するのはけしからんという暗黙の前提があるのかもしれませんが、銀行は要求があれば払い戻しに応じていたのが実際らしいのですから、「休眠預金は国が没収するのが筋」というのは破綻した論理でしかありません。理不尽なペナルティではありますが、預金者側としては休眠口座となる前に入出金をする、没収される前に解約をする等の策を講じる必要があります。

三井住友銀行の休眠口座

私は三井住友銀行に2つの口座を保有していますが、そのうちの一つが休眠口座となっています。この口座は、当初、給与振込口座として活用していたのですが、転職後に給与振込口座を切り替えた後、やがて使わなくなってしまいました。少なくとも過去10年間で使用した記憶がありません。すでに通帳や印鑑は紛失しており、オンラインバンキングも使用できないのですが、使ってもいない口座ですから、何ら困ることもありません。平日にわざわざ時間を割いて窓口に出向き、なんとかしようという気にはならないのです。幸いATMカードは手もとにあり、暗証番号も覚えていました。テレホンバンキングで照会をしたところ、残高はわずかに42,513円でした。

年間700億円もの休眠預金が生まれているようですが、人それぞれ理由は違っても、一度使用頻度が下がってしまうと、使わない、使えない、の悪循環で、やがて存在を忘れて休眠口座となってしまうのではないでしょうか。

硬貨はATMから引き出せません

三井住友銀行はATMサービスの改悪に積極的な銀行の代表です。ATMの維持管理コストが負担という理由で、設置台数の縮小を推し進めています。窓口のコストを削減するために利用を強要してきたATMを廃止するというのですから、銀行という組織はどこまで自分本位なのでしょうか。なお、店舗併設のATM以外では、紙幣の取り扱いができません。硬貨の引き出しが必要な預金者に対しては、平日8:45~18:00の間に有人店舗にまで足を運ばせて機械を使わせるという理不尽を要求しています。

ATMから1,000円未満を引き出す方法

休眠預金として没収される前に42,513円を引き出したいわけですが、銀行の理不尽に付き合うのも癪に障ります。かといって、1,000円未満の預金残高を諦めることもできませんから、別の方法で513円を取り戻す必要があります。幸い、支店間の振込手数料が無料となるSMBCダイレクトの使用可能な別口座があったため、487円を振り込み、残高を43,000円としました。これで、口座残高の全額を有人店舗以外のATMからも引き出すことができるようになりました。

残高全額を引き出しました

さっそく近所にある三菱UFJ銀行のATMに行き、残高全額の43,000円を引き出しました。残高は無事にゼロ円となりましたので実質的には解約した状態と言えるでしょう。今後、この口座で入出金をすることは無いでしょう。もちろん、休眠預金として没収される心配もありません。解約手続のために窓口に出向くのも時間の無駄ですから、このままそっとしておく予定です。

口座維持手数料には注意しましょう

ところで、三井住友銀行では、2021年4月以降に新規開設した普通預金口座からは手数料を徴収できるように規定を改悪しています。2年以上取引が無い口座からは、年間1,100円の手数料を徴収するというものです。最近開設した口座であれば、休眠預金として没収されることに加えて、この口座維持手数料にも注意をしておく必要があります。

ただし、口座残高が手数料額に満たない場合は、残高全額を手数料の一部として没収したうえで、対象口座を解約するそうです。やはり、使わない口座の残高はゼロにしておくのが正解ということのようです。

それにしても、預金金利わずか0.001%の口座に対して年間1,100円の手数料は暴利でしかありません。自分の資産を守るために、もう一つの口座もさっさと解約するつもりです。